知っていますか、身近にある、こんな電磁波!

レッドグリーンテスト
レッドグリーンテスト

 

新しくメガネやコンタクトレンズを作る時、眼科にいって視力測定を行いますね。

測定時、上の図のようなレッドグリーンテストを必ず受けると思います。

皆様も宜しければ、今、やってみて下さい。

 

赤地と緑地にかかれた指標のうち、どちらがはっきりと濃く見えますか?

 

裸眼の場合、赤が強ければ近視、緑が強ければ遠視です。

メガネ、コンタクトレンズの場合、赤と緑が同様のコントラストで見えていれば

ベストですが、赤が少し強いくらいでも問題ありません。

緑の色が強い場合は、過矯正になっているので、度が弱いレンズが必要です。

 

私達は、周りの何かを確認する時、主に五感で確認しようとします。

五感の内、視覚は眼を使って確認することを指します。

眼で確認する視覚とは、ちょうど、カメラの機能と同じです。

カメラで風景や被写体を撮る時には、

 

1. 無造作にレンズを覗きます。 

  視覚においては色覚 ⇒ フィルム、撮像素子を表します。

  眼球の内側にある網膜によって映像を認識します。網膜はRetinaと言い、

  iPhone, iPadなどのRetina Displayで聞いたことがあるのではないでしょうか。

  カメラにおいては、フィルムの働きをしています。

 

但し、網膜(フィルム)だけでは、ただ、ぼんやりと背景が映っているだけです。

モノの形、明度、色彩などを的確に把握する為にカメラでいうと、ピントあわせ

が必要になりますよね。

 

2. ピントをあわせて、ベストショットを撮る。 

  視力 ⇒ レンズ、しぼり、ピントあわせ

  空間にあるモノを正しい位置でとらえる能力です。(ピントがあう)

  スポーツなどでよく聞く動体視力は、動くモノをとらえる能力ですね。

  眼の水晶体と毛様体筋がピントをあわせ、網膜の中心部にある

  錐体細胞でピントがあいます。

 

上記の作業を行って、初めて私達は、周りの何かを認識できるのです。

しかし、カメラで撮影する、すなわち、視覚で何かを認識する為には、

充分な明るさがないとできません。明るさ、すなわち、光です。

 

前置きが長くなりましたが、実は、私達の一番身近にあって、お世話になっている電磁波の代表選手は、光です。

 

電磁波は、波と粒子の両方の性質を併せ持つ、すなわち量子ですが、

量子は別名、光子とも呼びます。

また、電磁波の単位は、Hz(ヘルツ)ですが、色は以下のようにHzで決まります。

例:赤 405-480 THz  緑 530-600 THz  青 620-665 THz

 

波長は振動数(Hz)が大きい程、短くなりますので、以下のようなnmとなります。

例:青 450-485 nm   緑 500-565 nm   赤 625-740 nm

 

可視光のスペクトルム
可視光のスペクトルム

人間の眼は、400 nm〜800 nm程度の波長をもつ光を認識することができます。

これらの光は、人間の眼に見えることからひとくくりに可視光とよばれますが、

振動数(Hz)の違いによる波長の長短により、私達は大別して、虹の七色を

判別できるのです。

 

では、色によって波長が違うことが、どのように人間の眼に影響をしてくるのでしょうか。

 

実は色が違うと、レンズの屈折率が違ってきます。

すなわち、赤い色の光にはぴったりピントがあうレンズは、同時に他の青、緑などの

色にはピントがあわないのです。

 

色によるピントの違い
色によるピントの違い

カメラでは、複数のレンズを組み合わせるなどの対処法がありますが、

人間の眼のレンズ(水晶体)は一つだけですよね。

では、色によって同時にピントをあわせられない、ただ一つのレンズしかもっていない

私達の眼は、どのように数十種類の色を正しく認識しているのでしょうか。

 

実は、人間の脳は、黄色の光が網膜上に結像するように水晶体を調節します。

それによって、色全体を認識するように補正しているのです。

正常な視点調整
正常な視点調整

赤と緑の色の光がレンズに同時に入ってきた場合、中間色である

黄色でピントがあうことは、すなわち、赤と緑の色を両方にならべても

同じ度合、同じ距離感で眼が見えていることになります。

最初のレッドグリーンテストでも、赤と緑がどちらも同じくらいにみえている状態が

私達の眼にとって、正常な状態です。

 

 

近視の状態
近視の状態

近視の場合は、水晶体は網膜より手前にピントがあうように調節してしまいます。

すると緑の光はぼやけ、赤い光がはっきりと見えるようになります。

水晶体の厚みや屈折度により、再度、黄色が最深部の網膜上でピントがあうように

調節することで、正常な状態になります。

 

 

遠視の場合
遠視の場合

遠視の場合は水晶体は網膜より奥にピントがあうように調節してしまいます。

赤の光がぼやけ、緑の光がはっきりと見えるようになります。

 

このように、電磁波(光)とは、一般的に想像されるような害のある悪いモノではなくて、

私達の生活にかかすことのできない純粋なエネルギーです。

但し、純粋なエネルギーであるが故に、使い方やその特性を正しく理解しないと

悪影響をおよぼす場合があります。

電磁波を知ることは、私達の生命を知り、世の理を知ることです。