突然ですが、みなさんに質問です。
学校で習ったハズなので、ちょっと思い出してみて下さい。
それでは、地球の北極は磁石のN極、S極のどちらでしょうか?
答えはS極です。なので、コンパスではN極が北極を指すと習いましたよね。
ここで、もう一つ問題です。
コンパスでN極が指す場所は、北極点でしょうか?
答えはNOです。北極点ではなく、北磁極を指します。
北極点と北磁極は、何が違うのでしょうか。
北極点:地球の最北端、北緯90°の地点です。地球の自転軸の北端ですね。
北磁極:北半球の地表面で、磁力線の方向が鉛直になっている地点です。
真上にいるとコンパスのN極の針が真下を向きます。
実は、この北磁極は昔からずっと同じ場所にはないのです。
奇妙なことに産業革命、電気技術の黎明期である18世紀以降、時期を同じくして、
北磁極は大きく場所を移動しつづけています。(最初の図)
北磁極は20世紀中に北西へ1100 km程、動きました。その動きは加速しており、1970年には9 km/年だったのに対し、2001年から2003年までの平均速度は41 km/年でした。
現在の速度と方向で変わらず移動すれば、50年後に北磁極はシベリアにあります。
左:理論上の地磁気の図 右:実際に測定された地磁気の図
では、 地球の磁場(地磁気)はどこで、どのように発生するのでしょうか。
地球の磁場(地磁気)は、地球内部から発生します。
発生原因の大きな一因に、ダイナモ理論があります。
ダイナモ、つまり発電機と同様に、地球内部にある液体が、回転、対流し、
その液体が通電する性質をもっているので、電流が自然発生します。
電流の自然発生により、地球内部に地磁気が発生するのです。
地磁気の値はどのくらいでしょうか。
地磁気の強さは、赤道では弱く、高緯度地域では強いです。東京付近は約45 000nTです。
静穏時の日変化の振幅は50nT程度ですが、磁気嵐の時は50~数百nTに達します。
バウビオロギーでは、20nT(50Hz)以下を理想的な環境とみます。
但し、実際に皆様のお宅に訪問して測定すると、150~300nTは決して珍しい値ではありません。それどころか6000nTや、12500nTなんて、恐ろしい値も見てきました。
磁気嵐の中で、ずーっと生活しているような状況です。
そのような環境でお住まいの方は、もれなく、頭痛、どよーんとして頭が重い、
快適な睡眠がとれない、目の疲れなどで、気のせいではなく、本当に苦しんでいます。
我々を取り巻く周りの環境は、ここ200年の間にとんでもない速さで劇的に変化しました。
それは、我々がさも、神にも等しい力(電気などに代表される自然の力)を手にしたことにより、すべて自分達の夢を実現してきたことで、起こった状況です。
但し、我々の肉体、魂は神のように不死不滅ではありません。
ただの生命体の一つの構成員にしか過ぎないのです。
我々の叡智と実際の肉体、魂のバランスを取り戻すことが、今後、間違いなく必要となるでしょう。